自己肯定

自己肯定感を高める?!セルフアファメーションを行うための5つのステップ



アファメーション[1]認識している真実について自信を持って言う言葉は、古くから何千人もの人々が人生に大きな変化をもたらすのに役立ってきました。

その効果は、身体に染みつくネガティブな思考を排除し、ポジティブで前向きな思考を養うことから精神的な病気を癒したり、痛みを和らげたりすることまで多岐に及んでいます。


簡単に実践ができ、強力なアファメーションですが、誰にでも効果があるわけではありません。


ある人はアファメーションを使って大成功を収めているのに、別の人はまったく結果が出ていないということもあります。


その理由を探るために、まずがどのようにアファメーションが効果を発揮するのか、みていきます。


アファメーションには、その概念を信じるように心をプログラムする効果があります。


これは、心が現実と空想の違いを知らないことにより発生します。


例えば、映画を見て、笑ったり泣いたりするのは、それがハリウッドが生み出した魔法であるにもかかわらず、心がスクリーンの登場人物に共感しているからです。


それと同じように、自分が声に出したことが現実なのか、空想なのか、脳が判断できず、ポジティブな発言に脳を共感させることを利用したのがアファメーションです。


感の良い人は気がつくかもしれませんが、これは、残念ながらネガティブな発言に対しても同じように作用して今います。


そのため、厳密には、アファメーションには、ポジティブなものとネガティブなものがあると言えるでしょう。


英語では、この二つを区別し、ポジティブなアファメーションに価値があるということを主張するために、ポジティブなものを特に”Positive affirmation” と言ったりします。


ネガティブなものと聞くともしかすると皆さんの中にも心当たりのある方がいるもいらっしゃるかもしれませんね。


子供の頃、学校の先生や親、コーチから「お前には能力がない」(太っている、不器用だ、など)と言われた記憶がある人は多いのではないでしょうか。


このような不健全な言葉は、残念ながら全く影響を無視するということは難しく、意識的にも無意識的にも私たちの心に残り、それが人生を通じて強化されていきます。


このような経験に苦しんだ記憶がある方もいらっしゃるかもしれません。


このネガティブなアファメーションについて、自己心理学の創始者であるハインツ・コウトによると、大人になっても失敗を恐れてしまう気持ちは、幼少期に肉体的または精神的に見捨てられることを恐れていたことと密接に関係していることが多いといいます。
参考:5 Steps to Make Affirmations Work for You


失敗を恐れると、自分が負うリスクを過大評価し、最悪のシナリオを想像してしまいがちです。


これは感情的には、自分の身の周りの世話をしてくれる人が自分を見捨てることに相当するそうです。


あまりにも悲惨な状況を想像してしまうため、「自分は変わるべきではない」と思い込んでしまうのです。


人によっては失敗することがそこまでの感情的なダメージを意味すると思うと「失敗をたくさん経験しろ」という最近の意識の高い発言も必ずしも的を射ているとは言えなそうですね。


成功の機会を避けたり、失敗したときに、知らず知らずのうちに自分自身に向けて発する否定的なアファメーションとは、「私の辞書には成功という言葉は書かれていない」あるいは「私の運命にはない」のようなものです。


このような不健全な信念が無意識に深く根付いていると、たとえ意識していなくても、肯定的なアファメーションを上書きする力が生まれてしまいます。


これが、アファメーションがうまくいかないこともある理由です。


悩んでいる思考パターンが強すぎて、肯定的な言葉の効果を打ち消してしまうのです。


では、どうすれば肯定的なアファメーションに力を加えて、ネガティブな思考に打ち勝つ力を持たせることができるのでしょうか?


そこで今回は、アファメーションの効果を高めるための方法をご紹介します。

アファメーションをより効果的に、よりパワフルにする5つのステップ



アファメーションは、確かに、誰にでも簡単に実践できて、前向きになるための効果を得られることも多い手法ですが、中には当然アファメーションが効かない人がいます。


先ほど見たように、幼少期の過ごし方によって、ネガティブなアファメーションが自分すら覚えていないような潜在的な意識の底にこべりついているのであれば、単純に肯定的な発言で上書きするというのは難しそうです。


そのような場合に、どのようにすれば、身体に染み付いたネガティブな思考を洗い落とし、本来の肯定的なアファメーションを機能させるのか、見ていきます。

ステップ1: 自分のネガティブな部分をリストアップしてみる。


これは過去と対峙しなくてはいけないので、人によっては辛い思いをするかもしれませんが、勇気を持って、自分のネガティブな部分を振り返ってみます。


子供の頃に兄弟や両親、同僚に言われたことや、上司に言われたことなど、自分が抱えている他人からの批判も含めます。


大事なのは、周囲の人があなたに向かって発した言葉が正しいかどうかは判断しないことです。


ついつい完璧を求めてしまいたくなりますが、人には誰しも欠点があります。


あなたが見つけたあなたの欠点は人間の美しさのひとつです。


そのようなネガティブな思考を生み出す発言をメモして、「自分は価値がない 」「自分は不細工」というような共通のテーマを探してみましょう。


ネガティブな感情に向き合うのは、辛いかもしれませんが、ここでネガティブな感情に向き合うことで、人生の転換を始めることができます。原因がわからなかったら、乗り越えられるものも乗り越えられません。


繰り返される信念を書き出したら、身体のどこかでその信念にしがみついていないか気にしてみましょう。
例えば、心臓や胃、肩に圧迫感や恐怖感を感じていませんか?


この不健全な概念が、あなたの人生にとって役に立つか、あなたが幸せになるために必要な存在か、生産的かどうかを自問してみてください。
もしそうでないなら排除すべき対象ということです。

ステップ2: 自己判断の肯定的な面について、肯定文を書く。


ステップ1で見たネガティブな考えに対して、肯定的なことで言い返すイメージです。


その際、可能であれば、シソーラスなどを使って、より強力な言葉を探すとよいです。


例えば、「私は価値のある人間だ 」と言う代わりに、「私は注目すべき大切な人間だ 」と言うことができそうですね。


他にも「私は、地球のためになくてはならない存在だ」ということもできそうです。


先ほどの「自分は不細工」という考えの場合、「私の魂と心と体はこの世で最も美しいものだ」「世界が美しく見えるのは、私自身が美しいからだ」のように言い換えることができます。


書き上げた後、もし言い換えに自身がなければ、親しい友人や家族に読んでもらい、より強くするためのアドバイスをもらうのも良いでしょう。

ステップ3: 朝、昼、晩の1日3回、約5分間、アファメーションを声に出す。


それではいよいよアファメーションを声に出すところまで来ました。


理想的なのは、化粧をしているときや髭を剃っているときなど、鏡の中の自分を見ながら肯定文を繰り返すことです。


また、新しい信念を強化するために、肯定文をノートに何度も書き出すという方法もあります(仕事中でも簡単にできるのでおすすめです)


書いているうちに、文体や内容が少しずつ変わってきたら気にしてみてください。



これは、あなたの心が新しい概念をどのように認識しているか、どのようにネガティブな思考がポジティブに変わってきているのかを知る手がかりになるかもしれません。


このエクササイズは、肯定的なアファメーションのアジェンダを進めるためのアファメーション・ジャーナルと呼べそうです。

ステップ4:アファメーションを繰り返しながら体に定着させる。



ステップ1で否定的な信念を書き出したときに違和感を感じた部分に手を当てて、アファメーションを繰り返しながら体に定着させてみます。


また、アファメーションを言ったり書いたりしている間は、アファメーションに「息を吹き込み」ます。
しっかり意味を考えながら、心を込めて言います。


ネガティブな概念をポジティブなものに再プログラムする際には、自分が発言するポジティブなアファメーションの内容を体現できるように意識します。


先ほどの「私の魂と心と体はこの世で最も美しいものだ」というアファメーションの場合、見た目の美しさを意識するだけでなく、他人への思いやりや感謝、家族への愛も意識することで体現に血がずきそうですね。


ステップ5:友人やコーチに、あなたのアファメーションを繰り返してもらう。



ここが一番難しいのですが、ステップ1からみてきた通り、今回のネガティブな思考が生まれたのが他人に言われたことから始まっていたと考えると、やはり、ポジティブな思考も他人から自分に声をかけてもらうことには非常に効果があります。


例えば、「あなたは注目すべき存在で、大切にされています」と言ってもらうと、この言葉が「あなたのお母様」や「あなたのお父様」からあなたに与えられたものであると感じることができます。


家族や友人が近くにいないという方も多いかと思いますが、
気軽に頼める人がいない場合は、鏡に映った自分の姿に対して、健全で力強いメッセージは発すると良いかもしれません。

アファメーションは、自分の気分や心の状態を変え、人生に望む変化を実現するための強力なツールです。


しかし、アファメーションの効果を最大限に発揮させるには、まず、アファメーションに反発している不健全な信念を特定することが必要です。


これらの提案が役に立たない場合は、プロのセラピストに相談すると、自分の無意識の奥深くに埋もれているものを明らかにすることができます。また、マインドフルネス瞑想の練習を始めることもできます。マインドフルネス瞑想は、自分の無意識の思考パターンを明らかにするのにとても有効な方法です。


マインドフルネス瞑想は、自分の無意識の思考パターンを明らかにするのに非常に効果的な方法であり、思考パターンを分類し、健全なものとネガティブで苦しいものを識別することができます。


マインドフルネスとは、変化を求めるものではなく、まず現状を受け入れ、次に可能なことに向かって変化させる力と能力のことです。あなたの人生がどのように改善されるか、試してみましょう。

焦らず、ゆっくり、少しずつ



人は誰しも失敗しますし、人生の中で挫折を経験することがあります。
決して完璧ではないし、完璧である必要はないということを心に留め、今の自分を受け入れるところから始めましょう。


大事なのは、決して焦らず、いますぐに変わらないといけないとプレッシャーを感じる必要はないということです。
自分を肯定することは人生を前向きに生きるためにとても良いことですし、目指すことは素晴らしいですが、
そこに至っていない今の自分が悪い、ということは決してありません。


より良い自分になるために、現状を受け入れ、少しずつでも努力をし続けることにこそ意味があります。


また、人間は社会の中で成長する生き物です。


冒頭にも触れましたが、子どもの頃の周囲の心ない発言が自分も意識していない心の奥底で自分を認めることを拒んでいる可能性があります。


他人に傷つけられてしまったものを自分の力だけで克服しようとするのは、難しい場合ももちろんあります。


ですので、ステップ5で挙げたような周囲の協力を得ることで乗り越えようとすることも大事です。


当サイトでは、もちろん、皆様の自己肯定感を上げるお手伝いをさせて頂いています。


まずは、些細な悩みや心のもやもやなど、ちょっとしたことから気軽にお問い合わせください。


References

References
1 認識している真実について自信を持って言う言葉