瞑想

瞑想初心者のための8つの心得と瞑想をする際の注意点



瞑想を始めたばかりの人や、まだ瞑想のコツをつかめていない人は、瞑想の専門家のアドバイスが役立つかもしれません。


多くの人は日々の生活に忙しさを感じていますし、1日の時間は限られているので、20分でも10分でも5分でも、目を閉じてじっとしていることは生産的な時間の使い方ではないと感じるかもしれません。


しかし、医師であり、作家であり、テレビの特派員でもあるジェニファー・アシュトン医学博士は、新刊『The Self-Care Solution』の中で、「それは真実ではありません」と述べています。


アシュトン博士は、瞑想を定期的に行うことで、いくつかの健康上のメリットがあることを示唆する研究結果が増えていることを指摘しています。


睡眠の質の向上、うつ病の予防、食欲のコントロールと体重減少、脳を大きく賢く機敏にするなどです。


また、多くの熱心な実践者は、瞑想を健康と癒しをサポートする方法と考えています。


このように心身ともに充実した効果を得るためには、さまざまな瞑想スタイルを試してみたり、自然にできるようになるまで、少し余裕を持って行動することが大切です。


瞑想の専門家による「やるべきこと」と「やってはいけないこと」を参考にして、今度の生活に役立てていただきたいと思います。

瞑想初心者のための8つの心得



1. 小さく始める



UCLA Center for East-West Medicineの臨床准教授であり、プライマリーケア医であるJustin Laube医学博士は、毎日のセッションの長さについて、「適切な時間はありません」と言います。


彼は瞑想をウェイトトレーニングに例えています。


「最初から150ポンドのベンチプレスをすることはありません。軽いものから始めて、徐々に増やしていくのです」と話します。


Laube博士は、まずは10分から15分、静かに座ることを目標にすることを推奨しています。


2017年5月に学術誌「Consciousness and Cognition」で発表されたある研究によると、たった10分間のマインドフルな瞑想が、不安の特徴である心の迷いを防ぐのに役立つそうです。


そして、定期的に行うことに慣れてきたら、Laube氏は5分または10分単位でセッションの長さを増やすことを提案しています。


「10分と45分では、体験が大きく変わります」とLaube氏は語ります。


最初は小さく始め、無理のない範囲で徐々に時間を伸ばしてくのが良いでしょう。


私は、瞑想歴が6年目に入り、現在は毎日40分の瞑想を朝と夜に行っていますが、最初は可能な限りハードルをさげ、30秒の瞑想から始めました。

2. 習慣を大切にする



歯磨きを1日2回するように、瞑想も毎日同じ時間に行うようにしましょう。


専門家の間では、朝一番が最適だと言われていますが、その理由はいくつかあります。


「瞑想を後回しにすると、完全に忘れてしまうかもしれません」と、『Unplug: Unplug: A Simple Guide to Meditation for Busy Skeptics』の著者であり、ロサンゼルスに拠点を置くUnplug Meditation社のCEO兼創設者であるスージー・ヤロフ・シュワルツは、オンラインやスタジオでのクラス、ガイド付き瞑想アプリを提供しています。


また、朝起きて、急いで出発して、一日中反応的に行動するのではなく、意図を持って積極的に行動することができると言います。


また、寝る前に瞑想する方が自分の生活に合っていると思っても、絶望しないでください。


それにもメリットがあります。2015年4月にJAMA Internal Medicine誌に掲載された研究によると、マインドフルネス瞑想は、睡眠障害のある高齢者の睡眠の質を改善することがわかりました。


どの時間帯を選んでも、時間を決めてそれを継続することで、継続的な練習を確立することができます。


3. 1日でも1週間でも、自分を責めないでください。



良かれと思ってやったことが、人生には邪魔されることがあります。


目覚ましを寝過ごしてしまったり、子供が病気になったり、早朝の会議に出席しなければならなかったり…。


どんな理由であれ、1日(あるいはそれ以上)練習をサボってしまっても、それを気にしてはいけません。


ラウブさんは、自分が瞑想をする意図(Why)を思い出し、もう一度始めてみることを提案しています。


瞑想をしなかった日とした日の気分を比べてみるのもいいでしょう。


アシュトンさんは、瞑想をしていない日は、気持ちが前向きでなく、精神的にも冴えないと感じていました。


瞑想を再開して、アシュトンのように「より前向きで、生産的で、集中力がある」と感じられるようになり、人生にどんなことが起こっても対処できるようになるために、この感情を動機にしてください。

4. いろいろなタイプの瞑想を試してみる



瞑想のスタイルには、万能な方法はありません。


「大切なのは、自分に合った方法で行うことです」とヤロフ・シュワルツさんは言います。


幸いなことに、瞑想にはさまざまなスタイルがあり、自分で試してみることができます。


ヤロフ・シュワルツさんが試したものをいくつかご紹介しましょう。


呼吸にフォーカスした瞑想


想像上の場所に行き、さまざまな感覚や感情を体験する「ガイド付きイメージ瞑想」


特定の音、言葉、フレーズを繰り返す「マントラ瞑想」

5. 瞑想スペースを作る



パートナーや子供、同居人、ペットと一緒に暮らしている場合は特に、邪魔されない場所を確保することが大切です。


ドアのある部屋や、人の出入りが少ない地下室や屋根裏部屋などがよいでしょう。


また、屋外の日陰でも良いでしょう。


「お気に入りの場所があれば、練習への苦手意識が薄れ、導入しやすくなります」とアシュトンはアドバイスします。


また、練習を続けるためには、必要な道具を揃えることも重要です。


Laubeさんの瞑想スペースには、ベンチ、座布団、毛布があり、朝になるとこれらを体に巻きつけています。


このような道具があると、より快適に過ごすことができるので、気が散らず、より深く練習に取り組むことができます。


6. 自分を大切にする



結果重視の社会に生きていると、1、2回のセッションで瞑想をマスターした気がしないと、イライラしたり落胆したりしてしまいがちです。


しかし、カリフォルニア大学デービス校でCenter for Mind and Brainを運営する研究者、クリフォード・サロン博士は、瞑想をする人に「あなたは、思考を停止させて、特に何かを達成するために来たのでは全くない」と理解するようアドバイスしています。


むしろ(瞑想は)、好奇心、探究心、そして回避的ではない姿勢で、自分の経験が展開する全範囲を観察するという気持ちを養うための時間なのです」。


そして、その効果は長続きします。実際、サロン博士が共同執筆したJournal of Cognitive Enhancementで2018年3月に発表された研究では、一貫した瞑想の練習は7年後までに注意力を向上させることができると結論づけられています。


どんなスキルでもそうですが、瞑想には継続的な練習が必要です。


7. 技術恐怖症にならない



私たちは幸運にも、さまざまな目標を達成するためのアプリやポッドキャストが、ダウンロードするだけで手に入る時代に生きています。


瞑想を始めるためのアプリを探しているなら、アシュトンは、10分程度の会話形式のエクササイズを提供する「Headspace」、1日のさまざまな時間に80以上の瞑想を行うことができる「Buddhify」、リラックスできるサウンドをバックグラウンドで提供する「Calm」、1,000人以上の教師による4,000の瞑想を提供する「Insight Timer」などのアプリを試してみることを勧めています。


さらに、「The Mindfulness App」では、1日を通してマインドフルネスを保つためのヒント(「体が地面と接触していることを意識する」など)を提供しています。


また、瞑想ポッドキャストも充実しています。


初心者でも安心してマインドフルネスや瞑想を日々に応用するさまざまな方法を探せる「The OneMind Podcast」や、簡潔でわかりやすいガイド付き瞑想を提供することで、瞑想の怖さを解消する「The Mindful Minute Podcast」などがあります。


8. 仲間を見つける



他の活動と同様に、瞑想も他の人と一緒に行うことで、多くのメリットが得られます。


その中でも、グループで行うことによる励ましや仲間意識の向上が挙げられます。


「友達やパートナー、コミュニティと一緒に瞑想することには大きな価値があります。


“もう1秒も座っていられないと感じるかもしれませんが、彼らはあなたの経験をより深く追求するように促してくれます。


入門クラスを受講したり、瞑想グループに参加したりすることをお勧めします。


瞑想のパートナーを持つことで、モチベーションを維持することもできます。


2017年2月に学術誌「JAMA Psychiatry」で発表された研究によると、2人で一緒に瞑想する「ダイアド・メディテーション」を実践すると、他人を身近に感じ、よりオープンになれる可能性が示唆されています。

継続するためにできるだけハードルを下げる



瞑想は毎日数分から、落ち着ける場所であれば、どこでも行うことができる非常に良いテクニックです。


しかし、人によっては、忙しかったり、気分が乗らなかったりと毎日継続的に行うことが難しいと感じる方もいらっしゃるかと思います。


瞑想を続けることが難しいと感じた際には、今回ご紹介した8つの心得を思い出してみていただきたいです。


一番大事なことは続けるためにどうするのか、どうやったら続けることができるのかを考え、実行することです。


できない自分を責めたり、焦ったりせずに、できるだけ簡単な方法や自分にとって楽な方法を用いて継続することを目指してみていただきたいです。


僕自身もどうしても気分が乗らない時は、とりあえず「30秒の瞑想」を行いました。


30秒間だけでも集中すると心に落ち着きを取り戻し、5分10分と伸ばすこともできます。


ぜひハードルをできるだけ下げ、より良い生活のために瞑想を試していただきたいです。


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