瞑想

自己肯定感が低い方必見!自己肯定感の高め方、自己肯定(アファメーション)の方法とは?



自分の言動に自信を持てない。

何をするにも他人にどう思われているのかが、気になってしまう。

自分が存在する価値がわからず、悲しい気持ちになる。

失敗ばかりでいつも自分はダメな人間だと感じてしまう。



そんな経験は皆さんにはありますでしょうか?



自分の言動を反省し、次回以降に生かそうと考えること自体は決して悪いことではありません。
しかし、失敗を引きずってしまったり、悩みすぎて何もできなくなってしまったりすることで、人生を楽しめなくなってしまうのは、もったいないですよね。


せっかく一度きりの人生を歩むだからできる限り明るく楽しい人生を歩みたい、と考える方も多いかと思います。


そこで、今回は、そもそも自己肯定感とはどのようなものなのか、という点に触れたのち、
どうやったら自己肯定感を高めることができるのか、具体的な自己肯定の方法について述べていきたいと思います。


自己肯定感とは



冒頭に挙げたような、ネガティブなイメージを自分自身に抱いてしまう原因はいくつか考えられますが、一番大きな原因として考えられているのが、自己肯定感が低い、という理由です。


そもそも自己肯定感とは、どのようなものでしょうか。


実用日本語表現辞典では、次のように表現されています。

自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。 自己否定の感情と対をなす感情とされる。



自分の価値や存在意義を自分自身で肯定することは生きていく上で、非常に重要だと感じますが、
実は日本人はこの自己肯定感が諸外国の人と比べると低いとされています。


もしかすると、自己肯定感という話ではなくても、日本人は諸外国の人と比べると、自分に自信がない人が多い、という話は聞いたことがあるという方もいらっしゃるかと思います。


実際、内閣府によって行われた調査によると「私は価値のある人間だと思う[1]日本44.9%、アメリカ83.8%、中国80.2%、韓国83.7%」、「自分自身に満足している[2]日本45.8%、韓国71.5%、アメリカ86.0%、イギリス83.1%、ドイツ80.9%、フランス82.7%、スウェーデン74.4%」などの自己肯定感に関係する項目で低い数値を出しています。[3]参考:https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/thinking/h25/pdf_index.html


では、なぜ、日本人は自己肯定感が低い人が多いのでしょうか。


上記のような日本の子どもが自分を肯定する回答が少ない理由について、社会教育学者・久富善之氏は「自己評価が他者との相対比較に縛られる」からだと指摘し、

「自分がこれをできるようになった、これわかるようになった、ということでは自分の能力とその成長を実感することができない。他人と比べてどうなのか、その相対比較における上下関係においてしか、日本の子ども・青年は自分の力を実感できないのである。競争システムは、トップレベルのひと握りの人間を除いて、誰にも「おまえはダメな人間だ」という否定のメッセージを強く発している」

(久富善之「競争の教育」労働旬報社)

と述べています。


つまり、日本の競争社会の中で、日本人は他人から他人と自分を比較され評価されることを経験し、また、その基準が自分の中にも浸透してしまい、自分自身も他人と比較し、自分を評価してしまう。


それにより、他人よりも劣っている自分に自信を持てなくなる、と考えられます。


自己肯定感の高め方



他人と比較してしまい、自分には果たして存在意義があるのか、疑問を持ってしまったり、
何もできない自分には価値があるのか、自分に対して失望してしまう、という経験がある方もいらっしゃるかと思います。


先ほど見てきたように、日本の競争社会では、そのように考えざるを得ない部分もあり、ネガティブに考えてしまうのは、ある種避けられないのかも知れません。


しかし、可能な限り楽しく、苦しみを感じず、自分の好きなように自分の存在意義を噛み締めながら生きていきたいと願うのは決しておかしなことではありません。


問題なのは、どのようにそのように考えることができるのか、どうすれば競争社会で磨いてしまったネガティブな思考から脱却し、自分のことを認めることができるのか、という点です。


今回は、海外の様々な研究から効果があると明らかになった実践的な自己肯定感を高める方法をご紹介します。

自己肯定(アファメーション)とは?


先ほどの章で見てきた通り、自己肯定感とは、「自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情」のことでした。


つまり、自己肯定感を高めるには、「自分のあり方を積極的に評価し、自らの価値や存在意義を肯定する」こと、すなわち「自己肯定」ができれば、自己肯定感を高めることができるといえます。


この自己肯定ですが、英語では”Affirmation”もしくは”self-affirmation”と呼ばれ、自分に自信を持ち、自分の能力を信じることを目的とした自己啓発法として確立されており、科学的な裏付けも多数あります。


どのようなものか、端的に表すポジティブな言葉を自分の口、もしくは自分の心の中で唱えるというものです。

皆さんの中にも気づかないうちに、次のようなことを自分に言い聞かせて、自分を肯定した経験はないでしょうか。

“私はベストを尽くすだけだ”
“私は本当に必要なものを持っている”
“私は私の能力を信じている”
“私は絶対に上手くいく”

このようなシンプルな言葉は、自分の失敗や能力不足について、悩みすぎることから回避し、自分の強み(すでに持っているものやこれから伸ばしたいもの)に焦点を合わせるのに役立つとされています。


これが本当に効果があるのか、疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思いますが、ちゃんと効果はあります。


しかし、アファメーションは、考え方を変えたり、目標を達成したりするためのツールとしては有効ですが、すぐに成功したり、傷ついた心を一瞬で癒されたりするため魔法の傷薬ではないという点は注意が必要です。

自己肯定(アファメーション)になぜ効果があるのか?



自己肯定(アファメーション、以下アファメーション)とは、自虐的でネガティブな思考に挑戦し、克服するためのポジティブな言葉です。頻繁に繰り返し、自分を信じることで、ポジティブな変化を起こすことができるようになります。


それでは、なぜこのアファメーションに効果があるのでしょうか。
もしかすると、中には、希望的観測[4] … Continue readingのようなものと思われる方もいるかもしれません。


わかりやすく、自己肯定ををこのように考えてみてください。


私たちの多くは、身体的な健康を改善するために反復運動をしますが、アファメーションは心や見通しのための運動のようなものです。


肯定的な言葉を繰り返すことで、思考パターンを再プログラムすることができ、時間の経過とともに、異なる考え方や行動をするようになります。


例えば、アファメーションは仕事のパフォーマンスを向上させる効果があると言われています。


研究者によると、例えば人事考課のようなプレッシャーのかかる会議の前に、ほんの数分でも自分の良いところを考えておくと、緊張がほぐれて自信がつき、結果が出る可能性が高くなるそうです。[5]参考:https://www.mindtools.com/pages/article/affirmations.htm


また、自己肯定感はストレスの影響を軽減するのにも役立ちます。


ある研究では、短いアファメーション・エクササイズを行ったところ、「慢性的にストレスを感じている」被験者の問題解決能力が、ストレスの少ない被験者と同じレベルにまで向上したといいます。


さらに、アファメーションは、自尊心の低い人やうつ病などの精神疾患の治療にも用いられています。


脳の領域を刺激することで、健康に関して前向きな変化を起こしやすくなることもわかっています。


最新の研究では、自尊心が高まれば、自分の健康状態を改善する可能性が高くなることが示唆されています。


例えば、食べ過ぎや運動不足が気になる人は、アファメーションを使って自分の価値観を思い出すことで、行動を変えるきっかけになるかもしれません。

自己評価が高ければ高いほど、アファメーションの効果が高まるという証拠があります。

しかし、最近の研究では、自尊心があまりにも低い人が肯定的なアファメーションをすると、自分が望むポジティブな状態と、現在経験しているネガティブな感情との間に対立が生じ、かえって気分が悪くなることが可能性があることがわかりました。

アファメーションを少し試してみて、気分が悪くなるのを感じた方は、アファメーションを行う前に「自尊心を高める」ことに取り組んでみるのがおすすめです。[6]参考:https://www.eosinlove.com/5-reasons-affirmations-dont-work/



自己肯定(アファメーション)の種類・リスト



自分の心の中もしくは実際に声に出して、ポジティブな言葉を発することが自己肯定感を高めることがわかりました。


それでは、アファメーションにはどのようなものがあるのか、実際に見ていきましょう。


今回は、自己肯定感を高め前向きなるために日常的に取り入れた方が良いとされているアファメーションを25個用意しました。


もし、皆さんが好きだと思ったものがあれば、積極的に声に出してみていただきたいと思います。


ここでは、日常的に使用できるアファメーションの例をいくつか紹介します。あなたの心に響くものをいくつか選んだり、自分で書いたりしてみてください。


1、私は、どこにいても、自分のために安全で安心できる空間を作ります。

2、私は、私が正しいと思う行動をすることを許します。

3、私は自分の[空欄を埋める]能力に自信を持っています。
例:夢をあきらめない

4、私は自分の時間と才能を使って、他の人を助けることができます。

5、私が自分自身について好きなことは、[空欄を埋める]能力です。
例:他人の気持ちを理解する

6、私は自分の能力を誇りに思います。

7、私は自分が成長し、学ぶための時間を私に与えます。

8、私は他人の判断によらず、ありのままの自分でいることを許します。

9、私は、自分の直感に耳を傾け、自分の内なる導きを信頼します。

10、私は自分の感情を受け入れ、その目的を果たすようにします。

11、私は、自分に相応しい心のケアを行い、注意を払う。

12、私は、意欲と野心を持って、自分の目標を達成する。

13、私は、[空欄を埋める]することで、自分の才能を世界と共有している。
例:演奏をすることで

14、私は、他の人に[空欄を埋める]で助けるのが得意である。
例:英語を教えること

15、私は常に正しい方向に向かっている。

16、私は自分が正しい道を歩んでいると信じている。

17、私は自分を取り巻く世界から創造的なインスピレーション[7]直感的なひらめきのことを得ている。

18、私の頭の中は素晴らしいアイデアでいっぱいだ。

19、私は、自分にとって本当に重要なことにエネルギーを注ぐ。

20、正しい判断ができる自分を信じている。

21、私は日々、本当の自分に近づいている。

22、私は、自分の人生に[空欄を埋める]人たちがいることに感謝している。

23、私は毎日、自分自身から貴重な教訓を学んでいる。

24、私は、自分という人間に安らぎを感じている。

25、私は世界に存在するだけで、世界を変えることができる。


試してみること・継続してみることが大事



効果についてみた通り、最近では精神的な健康だけでなく、身体的な健康を向上させるためにも非常に効果があるとされているアファメーションですが、もちろんその効果には個人差があります。


特に、元から自己肯定感が高い人は、低い人と比べて効果が期待できるとされていますし、効果を信じることができる人の方が効果を実感するのが早いとされています。


しかし、自己肯定感が低い人にも効果があることがわかっており、多くの日本人がアファメーションを習慣に取り入れることで、毎日をより前向きに生活することができたり、ネガティブになるのを防ぐことができたり、自己肯定感が上がったりすることが期待されています。[8]参考:https://positivepsychology.com/daily-affirmations/


もちろん、どのようなアファメーションを行うのか、という言葉の内容も大事ですが、ポジティブな発言を声に出してみることを試してみて、もし自分にあっていると感じた場合は続けてみる、ということが重要になってきます。


一般的には、毎日2〜3分のアファメーションを、一ヶ月間程ほど継続することで、効果を実感する人が多いようです。[9]参考:https://www.healthline.com/health/mental-health/do-affirmations-work


こちらは個人の体験ですが、毎日アファメーションの言葉を選び、1週間続けることで、前向きな思考に集中できるようになり、前向きな自分の基礎がで上がることにより、仕事の重圧を以前ほど感じなくなったという話もあります。[10]参考:https://manhappeninmagazine.com/2019/11/16/i-tried-positive-affirmations-for-one-week/


いきなり、いくつものアファメーションを取り入れ、何時間も声に出し続ける、というのは難しいですし、続けられないかと思いますので、ぜひお気に入りのアファメーションを見つけ、短い時間で何日間か続けてみて効果を感じてみていただきたいです。



References

References
1 日本44.9%、アメリカ83.8%、中国80.2%、韓国83.7%
2 日本45.8%、韓国71.5%、アメリカ86.0%、イギリス83.1%、ドイツ80.9%、フランス82.7%、スウェーデン74.4%
3 参考:https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/thinking/h25/pdf_index.html
4 希望的観測は、信念の一形態であり、証拠や合理性ではなく、「そうあって欲しい」とか「そうだったらいいな」という希望に影響されて判断を行うこと。
5 参考:https://www.mindtools.com/pages/article/affirmations.htm
6 参考:https://www.eosinlove.com/5-reasons-affirmations-dont-work/
7 直感的なひらめきのこと
8 参考:https://positivepsychology.com/daily-affirmations/
9 参考:https://www.healthline.com/health/mental-health/do-affirmations-work
10 参考:https://manhappeninmagazine.com/2019/11/16/i-tried-positive-affirmations-for-one-week/