知識

怒りに関する質問と回答




社会で生きていく上でストレスは常に付き纏います。


上司との関係や後輩との関係、家庭での家族トラブルなども考えると、いつストレスが限界に達し、爆発してしまってもおかしくないように思えます。


そのような問題意識は、多くの人も持ち始めており、その結果関心が寄せられるようになった考え方の一つに「アンガーマネジメント」という考え方があります。


英語の”Anger management”という言葉の通り、「怒りの対処」の仕方を考えるという概念です。


最近ではテレビやyoutubeで取り上げられることも多くなってきているので、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。


アンガーマネジメントは、ちゃんと実践することができれば、怒った後、怒ってしまったことを後悔するような言動を極力減らすことができる、という点で注目が集められています。


そんなアンガーマネジメントですが、多くの人はアンガーマネジメントを実践する前に、アンガーマネジメントやそもそもの怒りについて、疑問を持たれている方もいらっしゃるかと思います。


そこで今回は、アンガーマネジメントに関わるよくある質問とその回答をご紹介したいと思います。


ぜひこれを読んで、アンガーマネジメントをやってみるかどうかの判断材料にして頂けたら幸いです。


怒りは必ずしも悪いものではありませんが、適切に対処する必要があります。怒りにはどのような目的があるのか、またアンガーマネジメントにはどのような方法があるのかをご紹介します。


怒りそのものが問題なのではなく、それをどう扱うかが問題です。
怒りの性質、怒りの管理方法、怒りをコントロールできない人に直面したときの対処法を考えてみましょう。



そもそも怒りとは?



怒りとは、身体や心が他人やものに対し、脅威を感じたときの自然な反応です。


怒りを感じると、体からアドレナリンが分泌され、筋肉が緊張し、心拍数や血圧が上昇します。
感覚が鋭敏になったり、顔や手が赤くなったりするのを感じたことがある方もいらっしゃるかもしれません。


普段の何気ない会話の中でも
「人に対して怒るのは大人として恥ずかしい」

「大人は怒らないべき」

「理性的な人は怒りを抑えることができる」

など、怒りそのものが否定されることも耳にします。


しかし、実際は、怒りが問題になるのは、怒りを健全な方法で管理できない場合だけです。



怒りを感じることは悪いことなのか?



怒ることは必ずしも悪いことではありません。
あなたは怒ることであなたの悩みを他人に共有することができますし、他人が怒っている時は逆に相手の課題を共有できます。


あなたが怒っている時は、あなたの反応を見て、あな他を傷つけるようなことはしないと選択することができます。


また、怒りをバネにし、新しいことに挑戦したり、行動のきっかけになることもよくあります。
何かポジティブなことをしようという意欲が湧くこともあります。
つまり、大切なのは、怒らないことではなく、例え怒ったとしても健全な方法で怒りをコントロールすることです。


人が怒る原因とは?



怒りのきっかけは、我慢できないとき、自分の意見や努力が認められていないと感じたとき、不公平感を感じたときなど、さまざまなものがあるとされていますが、

一言でまとめると、

「〜すべきという考えにズレが生じた時」と言い換えることができるかもしれません。

例えば、「約束の時間の30分前には現地についているべき」という考えの人は遅刻する人に対して怒りを頂くかもしれませんし、「自分はこんなに頑張っているから褒められるべき」という考えの人が誰からも何も評価されなかった場合、悲しみや不満とともに怒りを感じるかもしれません。


他にも、トラウマになるような出来事や怒らせるような出来事の記憶、個人的な問題を心配することなども怒りの原因となります。

また、自分や他人、周りの世界に期待するように教えられてきたことに基づいて、独自の怒りのきっかけがあります。個人的な歴史も、怒りへの反応に影響を与えます。例えば、怒りを適切に表現する方法を教えられていなかった場合、不満が煮詰まって惨めな気持ちになったり、怒りが爆発するまで溜め込んでしまったりすることがあります。

また、遺伝的な傾向、脳内化学反応、基礎疾患なども、怒りを爆発させる傾向に関与しています。


怒りを処理する最善の方法は?




怒りを感じたときには、以下の方法で自分の感情に対処することができます。
あなたの状況やあなたの心境に応じてベストな方法を選んでみて頂きたいです。

表現する



これは、怒りを伝える行為です。表現には、合理的で理性的な話し合いから、暴力的な爆発まであります。


抑圧



これは、怒りを抑えて、より建設的な行動に変えようとするものです。しかし、怒りを抑制すると、怒りを自分の内側に向けたり、受動的な行動で怒りを表現したりすることになります。


心を落ち着かせる



これは、自分を落ち着かせ、感情を落ち着かせることで、外見上の行動と内面的な反応をコントロールすることです。

可能な限り建設的な方法を選ぶ



怒りに対する理想の対策は、他人を傷つけたり、コントロールしようとしたりすることなく、自分の懸念やニーズを明確かつ直接的に述べることだと言われています。そうすることで、目の前の問題に対し、他人を巻き込むことなく、また、後で自分自身が後悔しない形で解決に向かうことができます。

怒りが健康を害することはある?



怒りを溜め込むなど、不適切な怒りの表現は、健康に悪影響を及ぼす可能性があるという研究結果もあります。
怒りを抑えると慢性的な心身の痛みが悪化し、怒りを表現すると痛みが軽減するとも言われています。
そのため、我慢して溜め込むことは心にとっても体にとっても良くないことであると言われています。

また、怒りや敵意が、心臓病、高血圧、消化性潰瘍、脳卒中などと関連しているという研究もあります。


どのような場合に専門家の助けが必要か?



怒りをコントロールすることは、誰にとっても困難なことです。怒りがコントロールできないような場合、後悔するようなことをしてしまう場合、周囲の人を傷つけてしまう場合、人間関係に支障をきたしている場合には、怒りの問題について助けを求めることを検討してください。

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