成功

なぜ大成功した起業家は毎日瞑想を行うのか〜9人の起業家たちの習慣を知る〜



近年、様々なところで瞑想に興味を持ち始めている人が多いという話を聞きます。
瞑想に興味を持ち、実践してみるきっかけは人によって様々だと思います。


ただ、憧れの人や尊敬する人が実践しているという話を聞くと自分もやってみたい、という気持ちを持つことはありますよね。


特に瞑想は、多忙な有名人や起業家・投資家など、多くの人が憧れるような人生を送る人たちが生活に取り入れていることも多い習慣です。


今回はそんな人生の成功者たちが瞑想に対して、どのような思いを持って実践しているのか、なぜ成功者の多くは瞑想を習慣に取り入れているのか、という点を明らかにしていきます。


皆さんがご自身の習慣として取り入れるのは良いのか、悪いのか、考える材料にして頂けますと幸いです。


あらゆる習慣の中で満場一致で良いとされる瞑想



皆さんには普段から生活に取り入れている習慣はありますか?


毎朝コーヒーを飲まないとやる気が起きず、眠いままという人もいれば、コーヒーは睡眠の質を落とすからダメだという人もいます。


私は毎朝リフレッシュや考えを整理するためにランニングをするのですが、健康に詳しい友人によるとランニングは負荷が大きいのであまり頻繁に行うべきではないといいます。


また、睡眠時間に関しても3時間〜5時間というかなり短い時間こそ良いという人もいれば、人間の構造的に8時間くらいのしっかりとした睡眠が大事だという人もいます。


このような議論は生活をより快適により生産性に満ちたものにしたいと願う全ての人の間で議論がなされています。特に起業家やクリエイターなど自身の判断や発想の質が生活に大きく直結する人たちの間では、最高の習慣は何なのかという議論は人生を左右する大きなテーマとも言えるでしょう。


このような議論は盛り上がりこそすれど、本当は何が一番なのか、結論を出すのは非常に難しいです。
それは、一人一人に異なるライフスタイルがあったり、バックグラウンドによって取り入れるハードルの高さが違ったりするからです。


しかし、ここ数年で世界中で広く受け入れられるようになり、一般的にほぼ全ての人にとって非常に有益であると考えられている習慣があります。


それは「瞑想」です。


瞑想をやっている人もやっていない人も瞑想に対して、説得力のある反論をする人は滅多にいません。
多くの研究で、瞑想は脳内物質を変化させ、ストレスを軽減し、より良い決断を下すことに役立つということが明らかになっています。 参考:MAYO CLINIC : Meditation: A simple, fast way to reduce stress


さらに興味深いことに成功している起業家やハイレベルな経営者の多くが瞑想を行なっていることがわかりました。瞑想の種類も様々なので、取り入れられている瞑想も様々なのですが、彼らの生活を調べてみるとほぼ全員が何らかの形で日常的に瞑想を行なっているということがわかりました。


今回はそのような成功している起業家や経営者がどのように瞑想を習慣に取り入れているのか、瞑想に対してどのような意味づけを行なっているのか、ご紹介します。


「瞑想を習慣にしてみたいけど、周りにやっている人がいない」

「効果があるのか疑っている」

「何かしらの習慣を作りたいが、何をしたら良いのかわからない。」


といった方は、ぜひ今回の記事で取り上げている9人の起業家の瞑想に関する話を参考に、少しでも瞑想に興味を持って頂けますと幸いです。

瞑想する9人の起業家


それでは、瞑想を習慣として取り入れ、長い間第一線で活躍し続ける起業家たちについてご紹介します。
起業家という共通点はありつつも、瞑想をする理由や瞑想の方法は異なる場合もあります。


そのため、本特集で、

「こんなメリットがあるならやってみたい」

「こんなすごい人がやっているなら取り入れてみたい」

「この瞑想方法気になる」


などの感想を持って頂き、「皆さんの生活に取り入れるなら」という視点を持って読み進めて頂きたいと思います。


それでは早速、起業家をご紹介していきます。




ジェフ・ワイナー



映画で有名なワーナー・ブラザース(Warner Bros. )や、ヤフー(Yahoo)の役員を経て、リンクトイン(Linkedin)のCEOに転身したという輝かしいキャリアを歩むワイナーは、毎日のスケジュールに瞑想のための時間を確保しています。

その理由について、ワイナーは、こう語っています。

“ただ考えるため “

この”ただ考えるため”の瞑想により、共感と思いやりを実践することができ、生産性にも良い影響を与えているとのことです。


実際、Linkedinでは、従業員の97%が支持するという驚くべき支持率を叩き出しています。
この支持率の高さの背景には、ワイナーの経営の軸であるCompassion、つまり、思いやりの心が大きく影響しているんですね。


さらに、同じように思いやりの心を持ったリーダーシップを養うための瞑想のプログラムを会社に導入するなど、瞑想による思いやりの醸成が企業をより大きく発展させると信じている起業家と言えます。
参考:「支持率97%」のCEO ジェフ・ワイナーが評価される理由





アリアナ・ハフィントン


有識者と一般人が繋がれるニュース系SNSのHuffington Postの創始者であるアリアナ・ハフィントンは、10代の頃から瞑想を行っています。睡眠の質と時間が人生に大きな影響を与えると主張していることで有名な彼女は、瞑想も毎日の習慣に取り入れており、20~30分は欠かさずに行うとのことです。


さらに、彼女が人生を幸せに生きるために取り入れていることとして挙げているのが、「日々恵まれていることに気づくこと」であるとしています。
参考:アリアナ・ハフィントンが提唱する「人間的な生き方」


このような忙しい毎日でも感謝に気づいたり、他者への思いやりの心を芽生えさせるのは、瞑想の大きな効果の一つでもあります。
また、他者への思いやりにフォーカスした瞑想もあるので、今後の特集でもご紹介したいと思います。
参考:Gratitude Meditation: A Simple But Powerful Happiness Intervention





パドマスリー・ウォリアー


ウォリアーは、Cicso Systems社の最高技術戦略責任者であり、2014年には、Forbes誌の「世界で最もパワフルな女性100人」の一人に選ばれました。また、2018年には「アメリカにおける技術分野の女性TOP50」にも選ばれました。

コンピュータネットワーク機器で有名なシスコシステムズの技術分野の最高責任者として、22,000人の従業員を抱えていましたが、彼女はこの際限のないストレスに毎晩20分間の瞑想と毎週土曜日のデジタルデトックス[1]一定期間スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスとの距離を置くことでストレスを軽減することで対応したと語っています。


瞑想について彼女は、

「脳と心の再起動のようなもの」

と語っています。
参考:THE DAILY HABIT OF THESE OUTRAGEOUSLY SUCCESSFUL PEOPLE


何とも技術者らしい発言ですね。
瞑想のストレス軽減効果は、多くの人が瞑想を始める理由の一つでもあります。
ある研究では、毎日の10分程度の瞑想で、ストレスや不安の軽減、かなりのリラックス効果があったとのことです。参考:Meditation May Reduce Stress and Improve Health


このような研究結果に基づいたデータが豊富なこともウォリアーのような論理思考を持つ技術者が瞑想を始めた要因の一つかもしれません。





ジェリー・サインフェルド


ジェリーは、アメリカの俳優・コメディアンとして有名ですが、その保有資産は9億ドル(約900億円)以上と言われており、世界で最も成功したエンターテイナーの一人です。


精神的な理由で瞑想をする人が多いですが、ジェリーが瞑想をする理由は活力・創造性・復活力の向上、そしてトップに留まるために集中力を鍛えるためであるとのことです。


もともとかなり数十年間にわたり毎日1回の瞑想を行なっていたとのことですが、さらに一回増やし、毎日2回瞑想をするようになりました。すると、生産性や睡眠の質、創造性がさらに上がり、人生が完全に変わったと述べています。参考:Jerry Seinfeld And Howard Stern On The Joys Of Meditation


1日あたりの瞑想の回数や実施時間は、瞑想を行う目的にもよるので、人によって様々です。
10分ほどの瞑想を毎日行うことで効果を感じ始める人もいれば、本格的な集中力の向上のために30分以上行う方もいます。治療のために行われる瞑想はさらに長く一日に数回行われることもあります。
どのくらい瞑想をするべきなのか、という疑問は今後瞑想に挑戦される皆さんにも浮かんでくるかと思いますので、別の特集でもしっかり取り上げたいと思います。
参考:How Long Should You Meditate For? And How Often?


ぜひ皆様のライフスタイルや目的に合わせて瞑想を試してみて頂きたいと思います。



レイ・ダリオ


世界最大のヘッジファンドの創業者であるレイが、自分のあらゆる成功につながる唯一最大のもの、それは瞑想だと言えば、多くの起業家にとって説得力があるかと思います。実際、レイは40年以上も瞑想を続けており、シンプル、かつ、創造的に考えるために瞑想を行なっています。


瞑想にはいくつか種類があるのですが、レイが行う瞑想は” Transcendental Meditation”(超越瞑想)と呼ばれる方法で、マントラ[2]瞑想中に使われる特定の言葉。多くの場合言葉そのものに意味はない。を使う瞑想として知られています。


そのマントラを瞑想中に声に出したり、心の中で唱えたり、歌ったりする方法が”Transcendental Meditation”です。


レイが行う瞑想方法ということで、興味を持たれる方もいらっしゃるかと思いますので、詳細は別途特集で取り上げたいと思います。
参考:Hedge fund billionaire Ray Dalio: Meditation is ‘the single most important reason’ for my success



ロバート・スティラー



グリーン・マウンテン・コーヒーの創業者であるスティラーは、自分自身が瞑想をするだけでなく、チーム全体にも瞑想をするように勧めています。実際、バーモント州の本社には、専用の瞑想室があり、CEOのスティラー自身も熱心に瞑想を行なっているそうです。

「瞑想をしていると、会議での効果が格段に上がります。瞑想は、集中力を高め、仕事を達成する能力を養うのに役立つんだ」と、2008年にブルームバーグに語っています。

社員が最大のパフォーマンスを発揮するには社員自身の幸福度を高める必要性があると感じており、そのことが会社全体で瞑想を取り入れるきっかけになったと言われています。
参考:bussiness insider


希代のイノベーター!アップルの創始者スティーブ・ジョブズとは!?|【フリーランス講座】WebマーケティングスクールのWEBMARKS

スティーブ・ジョブズ


言わずと知れた大企業アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズですが、彼の独創的な発想力は彼が習慣的に行なっていた瞑想に秘密が隠されていると考える人も多いようです。


また、56歳という若さで亡くなったジョブズの脳年齢は27歳レベルだったとも言われており、全てが瞑想によるものではないかも知れませんが、その効果と影響は興味深いと海外でも研究されました。
参考:inc.com


ジョブズ本人も瞑想の重要性を話しており、有名な言葉にこのようなものがあります。
「ただ座って観察すれば、自分の心がいかに落ち着きのないものかがわかる。心を落ち着かせようとすると、かえって悪くなる。しかし、時が経つにつれて心は落ち着き、そうなると、より微妙なことを聞き取る余裕が出てくる。そうなると、直観力が開花し、物事をよりはっきりと見ることができるようになり、現在に集中できるようになる。その時、直感が開花し、物事がより明確に見えるようになり、現在に集中できるようになります。今まで見えていなかったものが見えてくるのです。これは訓練であり、実践しなければなりません」。


ジョブズのファンの方は具体的にどのようにジョブズが瞑想をしていたのか、知りたいという方もいらっしゃるかと思いますので、後日ジョブズの特集でご紹介したいと思います。



Marc Benioff

マーク・ベニオフ



もう一人ビジネス会では無視できない存在感を持つ億万長者の起業家をご紹介します。
1000億円以上の売上を誇る巨大企業Salesforceの創業者兼CEOであるベニオフ氏は、Oracleに勤務していた頃から瞑想を始め、Salesforceを設立して独立する際にもその習慣はやめず、継続したとのことです。


IT業界でめきめきと力を伸ばしてきた企業ですが、従業員には技術から離れ、静かな時間を過ごすことも大事だと語っています。その実践のために、Salesforceの半数以上のオフィスには各階に”マインドフルネス・ゾーン”と呼ばれる従業員が携帯を手放し、静かな時間を過ごすための空間があります。


salesforceの理念と瞑想に関して、ベニオフはこのように語っています。
「技術革新はsalesforceにとって中枢を担う重要な考えだ。そして、その革新は一人一人の従業員の心構えから生まれる。全ての人が”ビギナーズマインド”(初心)を持つことが大事だ。初心を持つことで、凝り固まった考えではなく、新鮮で外部から邪魔されない自分の目で世界を見ることができる。この初心を養うために、”マインドフルネス・ゾーン”を設置している。」
参考:cnbc.com

Andrew Cherng - Wikipedia

アンドリュー・チェン



Panda ExpressのCEOであるAndrew Cherngは、自分自身のためだけでなく、スタッフにも瞑想を強く勧めています。彼は、人生がちゃんとしていない従業員はちゃんとした仕事をできないと考えており、瞑想や教育、充実感を得られる趣味への挑戦を推奨しています。


また、有名な話として、こんなものがあります。
ある日の会議中にある一人の店長が冷静さを失い始めたで、
チェンは、会議を中断して、その人が一旦外に出て瞑想をしてから戻るように頼んだそうです。
参考:forbes.com



小さなところから



今回は大成功している起業家を9人紹介しましたが、さらに紹介したい起業家や有名人もたくさんいます。
大事なのは、そのような成功者たちが成功する前から現在に至るまで非常に長い間瞑想を実施しているという点です。


瞑想と聞く日々鍛錬を積む僧侶など、すでに鋼の肉体と鉄の精神を持つ人間だけが実施できると思われがちですが、これは逆で、日々の鍛錬の中で瞑想を行なった結果、現在に至っています。


成功している起業家たちも同じで、成功して時間ができたから「瞑想を始めた」というわけではなく、
日々の膨大なストレスへの対処や限られた時間で最大限パフォーマンスを発揮するため、またモチベーションや健康維持の方法の一つとして、瞑想を日常に取り入れています。


そのため、現在ストレスや不安、人間関係や仕事などで何らかの課題を抱えている人でも、日々の生活に瞑想を取り入れ、課題に取り掛かることで、長い目で大きな困難を乗り越えることは可能だと考えています。


また、実施のハードルが低いのも瞑想の利点の一つです。


今回ご紹介したレイ・ダリオ氏は40年間瞑想を続けていますが、40年毎日続けることは確かにすごいことですが、これは瞑想だからできたこととも言えます。


場所を問わず、自分の身一つで数分から実施できるというハードルの低さが、忙しい起業家を生活を支える習慣として選ばれる理由の一つなのかもしれません。


今回の特集で少しでも瞑想に興味を持ってくださった方は、ぜひ5分〜10分くらいのもので結構ですので、何日間か挑戦してみて頂きたいと思います。


きっと心や体の変化に気づくことがあると思います。


試してみたけど、あっているのかわからない、効果を全く感じられない、という方はお気軽に下記のお問い合わせフォームからご連絡を頂けますと幸いです。






それでは、また次回の特集でお会いしましょう。

References

References
1 一定期間スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスとの距離を置くことでストレスを軽減すること
2 瞑想中に使われる特定の言葉。多くの場合言葉そのものに意味はない。